黒い雨にうたれて
黒い雨にうたれて / 感想・レビュー
みゃーこ
中沢啓治氏の激動の半生、なぜあの名作「はだしのゲン」が生まれたのか。「マンガの中で原爆をたたきつぶしてやる。戦争をおこした奴ら、自分の家族をのたうちまわらせ人生をめちゃめちゃにしたやからを叩き潰してやる......その叫びが踏まれても踏まれてもしぶとく目を出す麦の生命力「ゲン」が誕生した。彼の業績は確実に現在でも幼い子供たちの胸に「核は怖い、戦争怖い」という思想を植え付け続けている。
2013/11/08
さらば火野正平・寺
ノーモア広島。『はだしのゲン』以前に通俗劇画雑誌に描かれた被爆短篇漫画集。中沢啓治の反戦は本気だ。その反米も確かな恨みのあるまともな攘夷。素晴らしいと思うのは、読んでいるとこちらも戦争に腹が立ち、怒りが沸々と沸いて来るのだ。表現が優れている証拠だ。戦争の記憶はますます風化し、山本五十六等が歴史上のヒーローになってきた今だから読んで欲しい。呉智英の解説も巻末の作者略年譜も良い。お勧め。いや、必読。
2013/10/07
八百
はだしのゲンを探していてたまたま見つけた一冊が中沢さんの戦争文学の原点であろうとは。それ故に何かと物議を醸すゲン以上に言葉は過激で原爆に対する怒りはある程度はわかっているつもりの私のような世代であってもドン引きしてしまうほどの途方もない激しさがある。初出がそれこそググってもカスリもしないような通俗雑誌というのもこの内容では仕方ないだろう。知らなければ、伝えなければならない歴史の事実であるのは確かなのだがそれでもその「刃には刃」的な思想には違和感を覚える…ばかやろうの気持ちを拳に変えてはいけない
2016/06/18
カープ坊や
広島帰省時に 古本屋の中沢啓治 追悼コーナーにて 見つけて購入。 私が生まれ頃の作品なのに 今まで本書の事を知らなかった事は 恥ずかしいかぎりです。はだしのゲンより 多少大人向けの作品ですが 多くの若者達に 是非とも読んでいただきたい作品です。
2013/01/08
こりんご
いつかは・・・と思いながら、「はだしのゲン」も読んだことがないままこの本に出会いました。読後、簡単に感想なんて書いてはいけないと思いました。
2011/08/09
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