悲しき玩具: 一握の砂以後(四十三年十一月末より)
悲しき玩具: 一握の砂以後(四十三年十一月末より) / 感想・レビュー
彼岸花
「泣く」「涙」「あはれ」「かなし」などの言葉が圧倒的に多く、死に直面した感情を、そのままに綴っています。空を仰ぐ余裕さえなかったこの年月に、生活苦や古里への想いが、読み手にじんと伝わってきます。大逆事件が、啄木に社会思想の影響を与え、歌にも直接表れています。この格差社会は、現世も変わらぬ状況に置かれていると思います。編集者によって、作品の捉え方が異なるのは理解できますが、意図的に、原稿に手を加える行為はいかがなものでしょうか?啄木の本来の歌の良さが、正式に伝わらず、ふびんな奴だとわれに言わしめる、心強く。
2019/04/30
めぐみ
生活の発見。わかる。
2020/05/07
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