川の吐息、海のため息: ルポ黒部川ダム排砂
川の吐息、海のため息: ルポ黒部川ダム排砂 / 感想・レビュー
Yasutaka Nishimoto
空白の5マイルが鮮烈なデビュー作となった著者であるが、それ以前に朝日新聞地方記者時代に出していたのが本作。堅いテーマであるが、黒部川流域のダムからの排砂が、沿岸の漁業にどんな影響を与えているか、文字通り命の危険にもさらされながらの力作。文体は現在のものにも近く、端々にツァンポー川探検のエピソードも出てきて、面白く読めた。それにしても黒部川が水路と化していた現実が、目の当たりにしているように突きつけられる。
2016/12/01
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