小松左京全集完全版 (11)
小松左京全集完全版 (11) / 感想・レビュー
KAZOO
この第11巻には、初期の頃の短編集が収められています。同人誌に書かれていた頃のはどちらかというと、SF的な感じではなく、若干異世界的な感じのものが多く、SFマガジンに掲載されてくるものになると世界が拡がります。本当にすごい執筆力だという気がします。
2017/01/22
白義
小松左京の、最初期中短編の集成。最初の『子供達』から一気に異界に引きずり込まれる。『裏切』から『失敗』までは意外なことにSF成分の少ない、共産主義運動や戦後直後の混乱した社会を背景に、観念と個人の関係を扱った、禍々しくショッキングだけどシンプルな戦後派文学だ。けど、『易仙逃里記』から、複雑な時空設定を自由自在に使った超高密度の作品が一気に増える。初期の、観念への関心をマクロな宇宙に広げ、世界全体を捉えようとするような、極限スケールの話が多い。まさに日本SF界最大の巨人だ。その始まりの作品集が、ここにはある
2011/09/06
∃.狂茶党
最初期作品集。同人誌発表文学作品や、おそらく単行本にまとまらなかった短編など貴重な作品収録。後期のテーマがうかがえるとか、初期の方向性とか、いろんなこと感じますが、柴野氏の解説がそこら辺要約してあり、迂闊なことはかけない。現実と虚構の関係を意識させる。
2018/01/30
オシャレ泥棒
図書館 無性に「お召し」が読みたくて。やはり素晴らしい。
2015/10/25
感想・レビューをもっと見る