小松左京全集完全版 (27)
小松左京全集完全版 (27) / 感想・レビュー
KAZOO
ここに収められている「地図の思想」と「探検の思想」は本当に名著です。復刊もされていないのですね。私が大学生の頃に両方とも単行本で出ていてかなり読みこんだものでした。ぜんしゃは、瀬戸内海や滋賀から若狭、紀伊半島について自分の足で歩いた行程を細かく書き記しています。後者は伊勢と出雲についての同じような感じの話です。久しぶりに再読してみてよかった。
2017/03/01
∃.狂茶党
SFルポルタージュ!未来人の依頼で、私小説的「女」と共に綴られる瀬戸内の文化、文明、歴史、人々、社会。 広島に訪れた際、街はまだ『仁義なき戦い』の時代である。 ヒロシマと、フクシマの対比がここにある。 小松左京は『ゴジラ』を讃え、『原爆の子』を腐してた。 余所者について、無責任についての逡巡が、ルポルタージュの中に出てくる。 大阪から、高千穂、下関を経て、ヒロシマ、瀬戸内、日本の箱庭、水軍の裔、島の民。 第一部はほぼ日本沈没の雛形。 省略するが、『ゴエモンの日本日記』や、女シリーズの原型ですね。
2018/05/14
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