耳をふさいで、歌を聴く
耳をふさいで、歌を聴く / 感想・レビュー
marco
図書館で借りて読んだ。あまりの素晴らしさに購入を決めた。レスペクト。
2015/04/08
しゅん
奥田民生とスガシカオ、フィッシュマンズとじゃがたら、忌野清志郎と桑田佳祐。主に3対の音楽家を扱った音楽批評だが、音の印象と歌詞の意味、それとバイオグラフィーでかない重たい場所まで言葉が届いてる。曖昧にしか言えないのだけど、音楽を専門としない、決して音楽の知識も聴取経験も多くない人が、音楽家の精神に共振する文章を残していてビビった。スガシカオの日本/海外の引き裂かれに対して、(村上春樹、そしておそらく自分自身を批判しながら)本当の二項対立は日常/非日常であると喝破するところは、なぜかすごい説得力がある。
2021/01/16
ともすけ
感想を書こうとしたら下に前のアカウントの感想が。読後感はおおむね前と同じだったので改めて書くまでもないかと。二つ「ともすけ」、それも同じプロフ画像、があるのは少々恥ずかしいことではある。あえて付け加えるならば桑田圭祐の詞の方向性がちょっと前と変わったのかなというのは感じたことは感じた。J-POPも少しずつ変わっているのだなと時の流れを感じる。
2016/01/10
peeping hole
「町田町蔵は中原中也からだと思う」ほんとそれ。「エレカシは町田康のなりそこない」などなどパンチラインしかない。それにしても潔いタイトル。加藤典洋の本で一番バイブスが高い。フィッシュマンズに三分の一の分量が割かれてるが、それも耳をちゃんとふさいで(聞こえてはいる)ことばと向き合っている。
2021/02/17
寺基千里
インタビューと歌詞を中心にして、そこに村上春樹や中原中也の詩を交えながらそれぞれのミュージシャンを読み解いていく。文学理論を使い、その歌詞の意図や描かれた背景を分析していたように思う。フィッシュマンズとじゃがたらに関しては情報量が凄まじく、本著を通じてかなりの情報は得られた。 最終的には桑田佳祐の作詞術に落ち着き、彼の歌詞はデタラメなように見えて、実は精巧に作り込まれたものであるという分析は印象に残った。
2021/01/04
感想・レビューをもっと見る