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深夜百太郎 出口

深夜百太郎 出口

深夜百太郎 出口

作家
舞城王太郎
MASAFUMI SANAI
出版社
ナナロク社
発売日
2015-10-21
ISBN
9784904292624
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深夜百太郎 出口 / 感想・レビュー

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みっちゃん

持続的に沸き起こる寒気の為に、ストーブの前に陣取り読むが、あまり効果はない。こ、怖い。そして何だか悲しい。この異界のモノどもも、元はごくフツーの人間だったろうに。愛やら憎しみやら執着やら、ごった混ぜの感情の成れの果て。最終話、百太郎の【ワタシシ死】が凄まじい。ここまで怒り、憎めるものか。やっと出口から出られてほっとしているが、ここはほんとに元の世界なのか、ちょっと自信がない。

2016/01/27

藤月はな(灯れ松明の火)

入口に対して守れなかった話も多くて辛い。その中で霊的能力者である祖父の遺体を巡る葬式狂想曲な「寝ずの番」のスピード感は楽しい!是非、アニメで観たいな!そして余りにも異色な「九十九太郎 呪い」の次に来るのが「百太郎 ワタシシ死」。「一太郎 アナタタ」と対を為すのは「ワタシシ死」は語り手がとことん、自己中心的だからだ。過去の自分を憎悪し、否定し、消そうとして彼女の息子は永遠に殺され続ける事になってしまう。それが分かっているのに自分への怒りや殺意は止まらないという自己中心性は私も持っているからこそ、最も恐ろしい

2020/04/11

めしいらず

舞城版「百物語」の後半50編。著者が縦横無尽の創造力でここに詰め込んだのは、「??」な奇譚であり「!!」な恐怖譚であるが、そんな形を借りながら多くの話の中で本当に語っていたのは、是非ない強固な「家族愛」だ。守るべき家族を災禍に巻き込んだ上、遂には守り切れず死に往く男の忸怩「カラスの神」、死を超えて繫がる親が子を、子が親を思う気持ち、見守る親族の優しさが胸を突く「保留中の黒電話」が好き。そして本書の白眉は最終話「ワタシシ死」。自己愛に溺れた女が死後に知る己の過ち。死して尚逃れられぬその十字架。愛の苦しみ。

2016/07/08

眠る山猫屋

・・・全然、出口じゃない。 (→)

2020/04/07

里愛乍

世の中ホラーやオカルト数あれど、自分的にフィクションだと割り切って読めるものはどんなに怖くても残らない。滅茶苦茶怖いのに因果関係がはっきりと綺麗に完結しているのもそう。本書の怖さというかヤバいと思うところは偶々の体験・縁者・癖等、巻き込まれ型的な怖さを感じてしまうからなんですね。結構理不尽だし、人間の好奇心・探究心を突くものもあるし、人とは結構なリスクを背負って生きているものだな、と。うん、楽しい現代版百物語でした。舞城さんのポップな文が最後までのせて読ませてくれました。面白かったです。

2016/08/08

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