生きる勉強 (サンガ新書 44)
生きる勉強 (サンガ新書 44) / 感想・レビュー
KAKAPO
私は、仏教の覚りを頭で理解することが難しいと感じているのですが、この本では、精神科医の香山リカ先生が、スリランカ上座仏教のアルボムッレ・スマナサーラ長老に、気の効いた?質問を投げかけることで、西洋医学と仏教とのアプローチの違いを明確にしつつ、仏教という哲学の真髄を引き出すことに成功し、期せずして、読者が仏教への理解を深める手助けになる内容になっていると思いました。その一つは、人間が築き上げた価値観に捕らわれず、事実はもちろん自我すらも客観的に観察することで、欲から解放されることを目指すということなのです。
2019/05/18
Yukicks
ブッダの教えは信仰や宗教ではなく、心の科学だといっている。信仰や宗教はピエロ。それは信仰型になった仏教も同じ。本質的解決にはならないって断言してます。いやぁ~面白い。 この方のすごいところはあらゆる人と対話して反証してくださいと問うているところ。
2013/10/06
白義
スマナサーラ長老の暴言混じりな断言に、悩める精神科医として立ち止まる香山リカと両者のバランスがややよい感じ。ただ、ほぼスマナサーラ長老の講釈ですね。仏教も含めた宗教全否定、哲学全否定、社会や自己といった我への執着から生まれる幻想の体系を全て否定、相対化し、プラグマティックな「よく生きる」ための心の科学を説くところにテーラワーダ仏教のラディカルさが現れている。相対化の仕方が剛腕で迫力あるのでなんだか読まされてしまう。こういう宗派、こういう長老も生み出す仏教のユニークさが伝わった
2013/08/10
凌🔥年300冊の読書家🔥
とても面白かった。 仏教というのはいろんな派生系があるけど、 もっと原始的な仏教は、とても合理的。 生きる価値 あるがままをあるがままにみる。
2019/03/05
HALI_HALI
精神科医と初期仏教伝道師による対談。医術と心の科学である仏教が補完しあう可能性を感じた。初期仏教は論理性を度外視した宗教ではない、と長老が何度も強調。確かに、「理性を持つ」「役に立つことをする」など至極まともな事ばかり言っており説得力がある。生き方を勉強する、ということが本書で言わんとすることか。皆、日々をやっとの思いで生きている。この瞬間瞬間を真面目に生きなかったがゆえに40代になって猛烈に後悔する人も多いんだとか。
2019/11/05
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