沈黙より軽い言葉を発するなかれ―柳美里対談集
沈黙より軽い言葉を発するなかれ―柳美里対談集 / 感想・レビュー
スリカータ
タイトルは何やら観念的だが、柳美里さんが対談するとこういう風になるのか。聞き手と語り手の量のバランスは取れていた。震災翌年なので、震災の話題が多かったけどまたあれから年月が流れ、コロナの渦中にあると震災が古い話題に感じてしまう。佐藤優さん、寺島しのぶさんが個人的には興味深かった。映画「キャタピラ」を寺島さんのご主人さんが大絶賛していたとは、なんて理解のある人!
2020/04/30
すうさん
柳美里の対談集。う~ん、なんだろうか、なんだか後味の悪い本だ。東北の震災や原発事故を中心に、地域が日本が変っていく様やそれでも変わらない様を、これまた自分の中での変化とともに話し合っている。結論的にはこれといって結論もなく、不安と欺瞞をぶつけ合っている気がした。対談された人は皆さん独自の世界観を持っている人ばかりで、正しいとか間違っているということよりも、わたし自身がより添えて納得できるものは少なかったように思う。ただ本書のタイトル「沈黙より軽い言葉を発するなかれ」は詩的ないいタイトルです。
2019/10/03
ダナヲ
書いてあることが本当か嘘かわかんないし、なんだか途中胸糞悪くなったけど、読了。なぜかこの人の小説もインタビューで発したとされる言葉も何もかもが呪詛のようで、なんか好きになれないのだよな。なんでかなあ。沈黙より軽いもなにも、そこに在る声としか認識できず、言葉として伝わってこないんだよね。なんか怖い。なんでかなあ。でも寺島しのぶさんや岩井俊二さんなど、対談?は楽しく読めた。
2012/10/07
yuka
柳美里さんに対しては昔から「なんだか生きづらそうな人だなぁ」というイメージなのだけど、やっぱりそんな感じだった。岸田秀氏の章で出てくる「自閉的共同体」という言葉は色んな事を考えるキッカケになる。
2013/02/22
くま
物語に復讐されたと言う言葉がすごく残った。何かを本気で表現する時は、それの代償となってしまうものがでてきてしまっても仕方がないことなのか・・・。
2012/09/25
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