万感のおもい
万感のおもい / 感想・レビュー
けんとまん1007
装丁と手触り感が、心地よい。万城目さんの作品をいくつか読んでいるので、改めてそうなのかあ~と思う。あの独特のこだわり感は、ここから生まれたのだと。少し、斜に構えた視線が、何故か、自分にははまる。絶えず、躓き気味に歩きながらも、その目の先にあるのは、日常の断面。それを、どう感じとるのか。そんな中で、万城目さんの人柄が滲みでているのもいい。
2022/08/19
buchipanda3
エッセイ集。絵本のような横長の製本、カラフルだけど和のテイストな表紙。その質感も肌触りが良くて心地よい。中身も同様にちょっと気の利いた程よいテンションの文章に、時々クスッとなりながら気持ちを和まされた。テーマの中では暦の月を色に例えた「色へのおもい」が印象深かった。二月のオレンジ。意外と思ったが読み終えたら沁み沁みと合点。表紙を見返すとその色が真ん中にあってまた沁みた。続きの三月ではセルシオのくだりに思わず泣き笑い。他では赤毛連盟の翻訳話や著者の秀頼への思いなど。創作裏話もちらほらあって満足の内容だった。
2022/06/18
みかん🍊
万シリーズのエッセイ、サイズが横長で縦書きと珍しいがこれはこれで読みやすかった,色をテーマにしたり、過去作品に絡めた、クスッと笑える部分もあったが落ち着いた感じでした、コロナ禍の事も書かれており友人を亡くされた話しお父様を亡くされた話しはしんみりした、森見氏と綿矢氏と共に京極夏彦邸でボードゲームしたという流れはさらっと書かれていたが、詳しく知りたかったエピソードだったので、又次回作を楽しみにしています。
2022/10/28
chimako
最近(この年になると去年は最近)読んだ『ヒトコブラクダ層ぜっと』やちょっと前(5年前なんてちょっと前)に読んだ『パーマネント神喜劇』やだいぶん前に読んだ『バベル九朔』やものすごく前に読んだ『プリンセストヨトミ』『ホルモー六景』の書名が出てくるだけで嬉しかった。万城目さんの読みやすいエッセイも好きだ。無限の可能性は大いなる勘違い……かもね。子どもの頃は何にでもなれると思っていた。歌手にでもお姫様にでも。なったときを想像して練習したりした。その後自分の顔を認識したときの驚きは半端なかった。時は流れるね。
2022/11/02
ばう
★★★★ これは素敵な本。まず装丁が良い♡横長の本に落ち着いた色合いの縦線が何本も走っていて昭和な雰囲気を纏ったとてもシンプルな装い。何気に角が丸くなってる所に愛を感じます。と思っていたら夏葉社さんの本だったのですね‼︎どおりで素敵なはずだ…って、中身の事を全然言ってませんが、「万」シリーズ4作目だそうです。因みに私はこのシリーズ、まだ一冊も読んでおりません。けれどエッセイはあまり読まない私でもこの本はサクサク読めます。きっと万城目さんの文体が好きなせいかしら?ご家族の話、秀頼の話が一番興味深かったです。
2022/11/10
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