仙台で夏目漱石を読む: 仙台文学館ゼミナール講義記録
仙台で夏目漱石を読む: 仙台文学館ゼミナール講義記録 / 感想・レビュー
ぐうぐう
2012年に仙台文学館で行われた講義を収録した『仙台で夏目漱石を読む』。初期代表作五作を小森陽一が解読する。なるほど、深読みゆえの発見に満ちた講義は、スリリングで刺激的だ。膝を打つ解釈も満載で楽しくはある。けれど、読み進めていくうちに、少しずつ違和感を覚えるのも事実。卓袱台をひっくり返すようで申し訳ないが、こういった深読みと漱石作品は相性が悪いのではないだろうか。理屈ではなく、肌でそう感じるのだ。それが違和感の正体のような気がしてならない。(つづく)
2017/06/21
タケチョ
ジュンク堂のブックツリーで勧められていた本。一般読者向けのセミナー記録だが、漱石を社会に引きつけて読もうと思う人には必読。2020年という時代に生きながら日本を見つめ直す人にも訴えるものがあると思う。作品を引用しつつ読解を進めるので個々の作品を未読であっても大丈夫だし、実際に読んだ気になれる。
2020/04/04
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