読むための理論: 文学・思想・批評
読むための理論: 文学・思想・批評 / 感想・レビュー
めんま
作品=テクストは無限の情報に満ちている。その情報を掘り起こすための道具としての諸概念をテクスト論系の研究者たちがまとめたもの。作品を一義的に作者の意図に還元するのではなく、そこに内在していながらも見つけ出されていない意味や解釈、問いを掴みとることがテクスト論の強みである。ややもすると、主観的な深読みに陥りやすいが、身につけておくと作品解釈の幅が広がる。
2021/03/14
しんえい
もっと早く読んでいればよかった。長いこと積読してたのを後悔。また改めて通読して、今度は内容をノートにまとめながら読もう。
2020/08/27
NICK
自分は小説を読むとき、ストーリーだけ追ってハイおしまい、いやー感動したネー、というような態度をとってしまいがちだ。娯楽のためならまだしも何かしら目的意識をもっての読書がそれでは意味がない。それでというわけではないがこの本を読んでみると、文学への読みのアプローチがこんなにも豊富に存在することに驚いた。テクストだとか脱構築、異化といった理論的な用語はまだしも、普段漠然と意識するだけの「内面」であるとか「表現」といったことにも批評的に語る余地があるとは! キーワード辞典めいて使える。文系大学に入るなら必須かも?
2012/06/26
ken
この手の本にはそこまで興味が無かったが、職場にあったので勉強のために読んでみた。文芸批評におけるタームと具体的方法論を概観できる。「(作品を)読むための理論」というタイトルは、「文芸評論を読むための理論」、あるいは「文芸評論をするための理論」といった方が本書の意を得る気がする。丁寧に張られた外部テキストのリンクをたどれば、テキスト論への入門の道も開けるのだろうが、当面は有名な文学作品がどう俎上に載せられてきたか、一知半解のぼんやりした知識があればとりあえずは良し。機会があれば何かもう一冊くらい読もうと思う
2017/02/14
しょうご
文学理論を学んでみたくなったのをきっかけに購入しました。 聞いたことがある用語から(今のわたしにとっては)難解な理論までありました。 わたしは批評家を目指しているわけではないので、どう解釈するかの方法を学ぶよりは小説をより味わえるように日常の生活を豊かにしていくほうが良いのだとおもいました。 文学理論の本がもう一冊あるのでそちらも読み進めていきます。
2023/11/30
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