村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Cafe
村上龍と坂本龍一 21世紀のEV.Cafe / 感想・レビュー
キク
坂本龍一と村上龍が、気になる専門家を呼んでの対談集第三弾。片田舎で育っていた僕は、このシリーズで初めて浅田彰、柄谷行人、吉本隆明、河合雅雄といった人達を知ったので、思い入れがある。出版は2013年だけど、その時点で「今回は免疫の人とか、ウイルス研究の人も絶対に呼びたい」という龍と、対談のなかで「病原菌を完全に駆除するという発想がおかしい。ヒトという種が絶滅しても、微生物は残る。あとは微生物に託す。我々に希望だ救いだってものが仮に必要だとすれば、それくらいかなと思う」という坂本の、時代への嗅覚にビビります。
2021/12/03
キジネコ
村上龍と坂本龍一というフィルターを通して聞く「地球の声」を咀嚼してみようと思います。読了が終わりではなく始まりだとケツを叩かれました。 視野にあったのに敢えて素通りしてきた数々のEV「俺たちはこういう風に考える。で キジは どう思うのよ?」と雑談に否応なく参加させられる様な親近感を二人に感じます。100%頷ける話ばかりではない、しかし揚げ足取りではなく、自分なりの見識を手に入れろ!行動を起こせ!それがオマエにとっても「死ぬまでに、できること。」だって、もう一人のオイラが言ってるのが聞こえました。有難う。
2013/05/11
V6_1800
日本という国はゆっくりと死につつある、というのは村上龍がエッセイや小説の中で指摘してきたことで、この本もそういった方向の対談で始まる。絶望的なのは、当時の対談の内容でさえ現在ではまだ楽観的に思えること。冒頭坂本龍一との対談で出てくる、「気持ち悪さ」の指摘は本当に共感するのだが、解決策はみつからない。
2023/09/19
にゃおん
あれっ? 最初の対談こそ2012年のものだけれど、後は1998年~2000年のものなのね。ちょっとガッカリ。まぁ、15年前の対談で懸念していた未来のとおりに(いや、それより悪化)してしまっているという検証はできたけれど。
2013/09/01
gokuri
冒頭の対談を除くと、10年以上も前の対談集。当時をしのびながら読むにはちょっと活字にまとめられるには、時間がかかりすぎだ! 村上龍のその時代での課題認識をうかがい知ることができる本としては、楽しめた。
2013/08/12
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