さらば、ヘイト本! 嫌韓反中本ブームの裏側
さらば、ヘイト本! 嫌韓反中本ブームの裏側 / 感想・レビュー
斎藤元彦そっくりおじさん・寺
かつて一時代を築いた漫画雑誌『ガロ』でお馴染み青林堂が、嫌韓反中本の出版社になるに至った経緯が興味深く痛ましい。この時期に出た差別本が、ちょいちょい図書館にあったりするのが情けない。そして今なお差別的右翼本(きちんとした右翼の方なら絶対に書かない類いのもの)が出ている事も情けない。先日の東北の地震に、ヘイトツイートを書いていたバカタレがいた事は忘れてはいけない。韓国の方が日本を心配するツイートをしてくれていたりもした。ありがたい事である。我々日本人は、他国の為に悲しんだり心配できる心を持っているだろうか。
2021/02/11
daiyuuki
「関東大震災での朝鮮人虐殺はなかった」というヘイト本の検証では、著者が朝鮮人虐殺はなかったとする根拠は当時の新聞記事だが、震災により通信施設が壊れ推測や噂がそのまま活字になった誤報虚報だらけでこれを取り締まるために治安維持法が発令されたという事実があるために信じるに足らない。また政府が朝鮮人暴動を隠蔽したという説も、具体的な資料的根拠がないし、稚拙な誤りがたくさんある。ヘイト本を生む出版社の拝金主義や無責任そしてヘイト本の著者の実態を浮き彫りにしたノンフィクションです。
2015/12/27
ntahima
【Kindle-227】標準タイム2時間。生計型嫌韓ライターとでも言える人物が登場する。情報を恣意的に選択・羅列することによって編集方針に沿った形で過剰一般化する。恣意の匙加減を少しだけ変えれば韓流本も書けそう。多分こうして書いているのだろうなと思っていた通りの内容なので特に驚きはない。これは自戒の意も込め書くのだが、嫌韓本を激しく批判する人が自分の嫌う対象に対してこのライターと同じ手法を使っているのを時折目にする。悪しき相対化だ!とのお叱りを受けるかも知れないが「人の振り見て我が振り直せ」は古人の智慧。
2018/06/05
緋莢
よその国を十把ひとからげにし、他民族を嘲笑したり、民族差別や排外主義を煽る本である「ヘイト本」。日本では特に「嫌韓反中本」が、2013年から2014年にかけて、累計200冊以上が出版されたが、2015年にブームは終焉を迎えた。それらはどのようにして量産されたのか?「再燃」を防ぐために、そのカラクリを探る。
2016/03/10
ちんれん
こー言う本が読みたかった。やっと出たかという安堵感。02年以降出版され続けている、低俗で事実に反するくだらないジャンルの本、中国韓国北朝鮮、在日を攻撃する「嫌韓反中本」が、どんな背景で世に出て来たのかを当事者から話を聞いて丁寧に検証した本。売れれば何でもいい出版社からアウトソーシングされたブラックな中小企画会社が、間違った物を作っている贖罪意識を持ちながら、劣悪な環境で、偏った本、雑誌を作った経緯が書かれている。上から言われた事をやらざるを得ないのは、どこのサラリーマンも同じだろうが、マスコミだけはそれを
2015/10/25
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