瀬戸内海のスケッチ―黒島伝治作品集
瀬戸内海のスケッチ―黒島伝治作品集 / 感想・レビュー
Akihiro Nishio
香川で買った本2冊目。全く知らなかった作家だが、小豆島出身で1920年頃の作品集。他はプロレタリア文学らしい作品らしいが、本作品集は瀬戸内の穏やかな暮らしぶりを描く。一番印象に残ったのは「田園挽歌」。全く冴えない兄、少しは冴えて二枚目の弟に嫁いだ2人の女性。弟に嫁いだ美女が大事にされるのに兄嫁が爆発。辛抱強く働きものだったのが一転、家を支配し始める。稼業は益々栄えるが、一族は隅に追いやられていく。息子2人がぼんくらだったので止む無しでしょう。今読むと昔の価値観がわかって面白いが、当時は面白かったのかな?
2019/06/19
kii
一粒の砂の/千分の一の大きさは/世界の/大きさである
2014/03/02
hisa
瀬戸内海の風が海が、そしてその温度が伝わってくるような装幀。明治から昭和初期の、貧乏でどうしようもない農民の生活の中にも人間のたくましさが垣間見られた。瀬戸内の言葉もまた印象的で会話文が巧み。
2013/11/10
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