猫は抱くもの
猫は抱くもの / 感想・レビュー
ユメ
大山さんらしい優しさの込められた物語。「ねこすて橋」に集う猫たちと、その周辺の人間たちの関係を描いた連作短編集だ。一話一話の緩やかな繋がり方がとても素敵。いちど登場した猫や人が、しばらくして再登場する。どうしているだろうかと気になった人たちが皆幸せになっていて、口元が綻ぶ。意外なところで縁が結ばれていたりして、そのささやかな奇跡の連なりが愛おしい。「猫は描くものではなく、抱くものだ」そう口にした画家にとって、腕の中にいる猫はどれほど温かかっただろう。その温もりが伝わってきた気がして、胸がとくんと鳴った。
2018/07/05
bammbi
世の中の猫たちは、こんな風に人間を見ているのかな、なんて考えると、外で出会う猫たちと話せたら面白いのにと思ってしまう。「ねこすて橋」で色々と繋がり、良男と沙織、キイロも子猫も幸せになってよかった。本当に猫は抱くものですね。
2019/11/12
みつにゃん
とても読みやすかった。 人も猫もみな心に傷を抱えているけれど、最後はよかったなと思える話ばかりで、あったかい気持ちになれた。何度も涙した。猫にまつわる話は相変わらず弱いなぁ…。そして、猫はやっぱりかわいいなぁ♡猫も人もみんな幸せにな〜れ!
2018/10/12
IRIE
映画観たいなと思って先に読んでおきました(﹡ˆˆ﹡) これは本の方が良いのかなぁというのが率直な感想! 猫達の会話とか可愛いけど実写だとしたらうーん。な感じ! センもヨシオもキイロもルノワールも可愛い❤読みやすかったし猫好きにはたまに心の痛む部分もありますが楽しめます(❁´ω`❁)
2018/06/14
こゆび
連作短編集。猫と、猫を抱く人間の幸せについて。自由に憧れるときもあれば、しがらみを羨ましく思うときもある。「どっちが」じゃなくて、「どっちも」幸せ。あなたの温もりが私の幸せ。猫と人間は言葉を交わすことができない分、心を通わせるんだろう。最後まで読み終えて、猫を抱いているときのように愛おしくて温かな気持ち。
2020/09/23
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