本屋、はじめました: 新刊書店Title開業の記録
本屋、はじめました: 新刊書店Title開業の記録 / 感想・レビュー
岡部敬史/おかべたかし
2016年1月に荻窪にオープンした新刊書店Titleの店主・辻山さんによる開業記。<マーケティングから売れる本の何が良くないかと言えば、必ず違う似たような本に取って変わられるからです。言ってみれば「替えがきく」という事なので。本は、元は一冊一冊「替えがきかない」はず。替えがきかない「切実な本」にこそ、人の興味はあると思います。>》こんな言葉に勇気付けられ、替えがきかない本をこれからも作っていこうと思った。小さくても「替えがきかないなにか」を志す方にお勧めします。
2017/01/27
itoko♪
著者は都内の大型書店の元書店員さん。「いつかは自分の店を持ちたい。」と思ってはいてもなかなか実行に移すのは難しい。わかりやすい開業のノウハウ本だし、開業にあたって冷静な分析をされていて、なかなか切れ者な印象も感じられた。飲食業経験の奥様の協力でカフェも併設されているそうで、いつか訪れてみたい本屋さんです。
2017/05/03
コージー
★★★★☆大手書店の店員から独立。2016年、荻窪に町の本屋『Title』を開店した辻山さんの開業ストーリー。店舗改装から設備投資、巻末の「事業計画書」など、「小商い」を目指す方には参考になる本。しおりやカバー裏など、いくつかの仕かけを見ると、本が好きな人が持つ優しさも伝わってくる。店を開く時には参考にしたい。【印象的な言葉】①本屋にできることは、なるべくお客様と本との出会いがスムーズにいくように、邪魔をしないということ。②きつい/きつくないというよりは、その仕事をする必然性があるかどうかで選びたい。
2018/08/08
ネギっ子gen
【個人店において皆のための店を標榜することは、結局誰のための店でもなくなっていることを現わしているのではないか】荻窪の新刊書店「Title」店主が書いた、町の本屋のつくり方。堀部篤史さん(誠光社店主)との対談を収録。2017年刊。<最近思うことは、「切実な本」こそ売れているという事です。「真面目な本」と言ってもいいかもしれません。著者が書くしかなかった、自らの底と向き合い、編集者がその想いを汲み取るしかるべき形で包み、それを丁寧な販促で伝えていく。マーケティングの発想からは、そうした本は生まれない>と。⇒
2024/10/09
kazuさん
Titleという店名の本屋を開業するまでの著者の軌跡が描かれている。パリのシェクスピア・アンド・カンパニー書店やサンフランシスコのシティライツブックストアなどの名店を目指し、大型書店で十分な研鑽を積み、カフェも併設して店を開く。巻末には、初期投資計画や営業成績表まで添付されていて、著者の理想を実現するための、緻密な思考が見て取れる。さらに書店開業の厳しさが実感できた。
2024/07/21
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