写真集 美しい刑務所 明治の名煉瓦建築 奈良少年刑務所
ジャンル
写真集 美しい刑務所 明治の名煉瓦建築 奈良少年刑務所 / 感想・レビュー
瑪瑙(サードニックス)
以前に『空が青いから白をえらんだのです』という奈良少年刑務所の少年達が書いた詩集を読んだ事があります。とても純粋で心を打たれる詩が並んでいました。その奈良少年刑務所が廃庁されるとの事。あまりにも美しいその姿の為保存される事が決まったそうだが、ここでそうやって心を込めて少年達と培ってきた繋がりや教育のノウハウは失われる事はないのだろうか?建物が残るのは嬉しいがそちらの方がとても気になった。犯罪を起こしてしまう少年達を作り出す社会の方に問題があるのに、それを解決できない事がもどかしい。
2017/02/17
宇宙猫
★★★ 奈良少年刑務所の写真集。見る分には綺麗だけど、ここで生活するのはどうなんだろう。使ってないと維持するのも大変だろうけど、長く残してほしいと思う。
2016/12/14
鱒子
図書館本。今年の3月に109年の幕を閉じることになる、奈良少年刑務所の写真集。東大寺にほど近いこの施設は、ホテルもしくは博物館として、民間委託での保存が決まっているそうです。そういう意味で安心して、本を楽しめました。全体の1/3ページでは、「奈良少年刑務所を思う会」の山下洋輔会長や、保存に尽力された方達の声と共に、実際にこの施設に収容されていた方達の思い出が掲載されていて、読み応えもバッチリでした。
2017/01/16
遠い日
今年(2017年)3月に刑務所としての109年の歴史を閉じる奈良少年刑務所。美しい煉瓦造りの建築物だが、そこで過ごした少年たちのことを思えば、単純に美しいとばかりは言えない感情が蠢く。この本の文章を担当された寮美千子さんはずっと奈良少年刑務所の社会性涵養プログラムの講師を務めてこられた。その寮さんの『空が青いから白を選んだのです 奈良少年刑務所詩集』を読んで以来、心に留め置いた少年たちの俤。煉瓦建築にこめられた近代化の希望や目的、それを胸に刻みたい。
2017/01/08
Wisteria
明治に西欧諸国に不平等条約を解消させるべく、山下啓次郎が設計。赤煉瓦が美しく、全体を映した鳥瞰写真は圧巻。社会復帰の為の職業訓練が充実している事が素晴らしい。少年受刑者にも触れられていたが、悪いのは大人や社会であって彼らは清らかで優しい子ばかり、みたいに書いてあり、それはどうなの?と思った。画一的に美談にしてまとめていい事じゃないと思う。全員が悪事に走ってしまった天使な訳ない。気になったのは聖話室のキリストちっちゃ!隣の仏教と天理教と随分差がある飾り方だけど、何か意味があるのかな(^_^;)
2017/06/02
感想・レビューをもっと見る