囚われて (Artes MUNDI 叢書)
囚われて (Artes MUNDI 叢書) / 感想・レビュー
ヘラジカ
翻訳者の豪華さで購入した本。フォークナーやキプリング、デレッダ等、ノーベル賞作家の作品もあれば、日本ではあまり知られていない作家も多数収録されている。思ったよりも古典が多くシンプルな作品ばかりだったのは少し残念。しかし、一つの一つの短篇は懇切丁寧に作者や背景が解説されているので、海外文学好きにとってはとても充実していた。特に今年邦訳が刊行されたばかりのパヴェウ・ヒュレが読めたのは収穫かな。他は『ブリジット』『夜に』などがお気に入り。
2021/12/17
燃えつきた棒
亀山郁夫、沼野充義、藤井省三などのそうそうたる顔ぶれの訳者陣が、世界中の短篇からセレクトした12の物語。 鬱状態が続き、読書のモチベーションが低空飛行の今は、こういう短篇集が本当に有難い。 取り立てて新しくはないが、読み易くて、心に残る作品が多いのが嬉しい。 なかでも、「木箱にしまわれた紫シルクの服」、「ブリジッド」、「夜に」がお気に入り。/
2022/05/31
くさてる
ロシア、アメリカ、中国、ポーランド、エジプト、韓国……様々な国の短篇小説アンソロジー。訳者による懇切丁寧な解説が寄せられていて、それ自体に読み応えあります。様々なジャンルの小説が収録されているけれど、どれも読み応えあり粒ぞろいです。いちばん良かったシュペルヴィエルは「海にすむ少女」が好きだったので名前を憶えていたのだけれど、この本に収録されている「女の子」も不思議だけどせつなく、幻想的で温かかい、いい話でした。
2022/09/21
Maumim
沼野充義が編むいろんな国の短編集。10代の頃に読んだジャングルブックの著者、キップリングも入る。ポーランド、中国、アイルランド、ブラジル、合衆国、朝鮮、ロシア、フランス、エジプト、イタリア、イギリス、台湾の12カ国の作家が綴る物語。日頃、手に取ることもない国の小説も堪能できる。各作品の後ろにある、翻訳者の手による「解説」もあって楽しめる「世界文学」。「時空」も言語も飛び越えて、異世界を旅できる短編集。
2022/03/05
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