いのしかちょうをこっそり視ている卯月ちゃん (LINE文庫)
いのしかちょうをこっそり視ている卯月ちゃん (LINE文庫) / 感想・レビュー
ami*15
常識に囚われないことの大切さを学んだ1冊。「常識とは100%の解答ではなく最も勝算の高い選択肢でしかない」。私は常識外れという考え方に憧れはあるけど、実際は無難な常識を選んでしまうことがほとんどです。だけど自分が納得する結果を得るためなら常識外れな行動も積極的に取ってもいいのかなと読んでいて考えました。LINE上のやりとりを盗み見るというのはアウトな行為だけど、卯月が人付き合いを避ける理由を知るとアウトな行動も自然と受け入れることができる。実際のLINE上のやりとりのようなパートも斬新で楽しい作品でした。
2019/08/05
はる
LINE文庫らしくLINEを使ったお話。クラスメイトとは交流せず放課後に使わない部室に籠ってとあるスマホのLINEに残るある三人の記録をこっそりと覗くお話…いのしかちょうな三人の会話もほんのりと面白くそれと同時に会話を覗く彼女の過去の背景とそれに伴う謎も見えてきて読んでて楽しかったとても面白かったです。
2019/11/05
イシカミハサミ
デビュー作以降、 あまりシリーズ自体続いたりもせず、 どうにも燻っている印象の鳳乃さん。 異世界モノなんかも書いていたけれど、 やっぱりこういう普通の生活から絶妙にはみ出る感じの作品が合う。 特に特別な設定やドラマチックな演出があるわけではないけれど、 間違いなく鳳乃さんにしか書けない作品。 やっぱり三木さんは伝説の編集さまです。
2019/09/27
ふじさん
LINE文庫、創刊ラインナップの一冊。刊行レーベルにぴったりの、全編に亘ってLINEが重要な役割を担う、極めてユニークな作品。大半を占める他愛ないLINEのやり取りは、やたらそれっぽいオリジナルスタンプも含め和やか。退屈さと紙一重の「日常」の断片を読み進める内、次第に事件の存在やヒロインの目的が仄見えてくる展開は独特で、些かちぐはぐに見える構成が却ってリアルな人間関係を感じさせてくれたように。誘導が露骨で仕掛けの一つには予め気付けてしまったが、今まで体験した事のない読書感覚が楽しめる、型破りな物語だった。
2019/11/02
中山バスター
逆槻卯月はクラスメイトとは交流せず、放課後も一時間は席から動かない。一人でしていることは、隠し持っているスマホの中に残った、ある3人のLINEを読み返し、観察日記をつけること◆LINEスタンプ欲しいな。さて、序盤のLINEのやりとりは面白いものの物語が進むにつれずっとこのままで終わり?とだんだん不安に。後半に動きはあったものの今度はLINEが減って寂しくなった。自分が求めていたのはどちらだったんだろうか…。七々々以降色々やっているけど、七々々が基準になってしまっているのは作者もつらいところなんだろうな。
2019/10/25
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