壁の中【新装普及版】
壁の中【新装普及版】 / 感想・レビュー
フリウリ
2部からなる長編だが、ストーリーとしては別物、といっていいのかな? 1部はドストエフスキーを題材にした、ロシア人にとっての西洋とロシアの分裂(と融合)という問題を扱い、2部は永井荷風を題材にした、日本人にとっての西洋と日本の問題を扱う、といっていいのかな? 「といっていいのかな」というのは、簡単にまとめうる内容でないからです。読むにあたってはゴーゴリ、ドストエフスキー、ギリシア神話、聖書、永井荷風、高見順、正宗白鳥、ニーチェなどについて多少の知識があったほうがとっつきやすいかも。おもしろい。奇書です。9
2023/04/03
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