チーズ・イン・コーベ
チーズ・イン・コーベ / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
これはちょっといい本。最果タヒが神戸を題材に書いた短篇に、英訳と写真が付いている。英文は読めないのではなからタッチしないのだが(笑)、何気ない神戸のスナップのような写真が良い(街の人が何人もくっきり写っているが、ことわりを言ってあるのだろうか?)。最果タヒのこの小説のテーマは「友情」だろうか。誰もが思い悩む人間関係にまつわる、胸を突かれる言葉がちりばめられていて、読むと心と頭が動き出す思い。この題名からすると、あの子は神戸に行ったのかな?。
2020/02/17
青いうさぎ号
先日読んだ本のあとがきで最果タヒさんを知った。彼女の短編と、写真と、英訳でできている。この人の独特な言葉遣いが作る世界の空気を感じた。別に神戸の紹介でもないし、大学生の女の子ふたりの友情物語でもない。ただ、最果タヒという唯一無二の詩人がいる。不思議な、でもとても惹かれる本。
2020/10/10
メセニ
神戸の日常を切り取ったフォトグラフに最果タヒによる小編が添えらた(あるいはその逆)写真文芸といった体裁。「神戸ってこんな街だったよな」「あぁこんな風景あったあった」とくすぐられ懐かしい気持ちになり、数年ぶりに神戸に帰りたくなる、そんな風情。今でも神戸に住んでるんですけどね。それと表紙の写真、”ファミリア”のデニム地のカバンを持った、全身真っ白な夏服の女子高生二人の後ろ姿を写したものなんだけど、こういう風景はずいぶん地元感あるよね。あるある。
2017/02/24
昼と夜
神戸の写真集と最果タヒさんのお友達小説。三宮の高架下にある餃子屋にいきたくなった。味噌で食べるとこ。
2017/05/06
ワンタン
登場人物は主人公と女友達の2人だけ。文章だけなら24ページの掌編。主人公の心の中のモノローグが殆どで、友達との噛み合わない会話で僅かに話が進行するのみ。断言や言葉の飛躍が多いこの詩人が、こういう、心の動きを書き写していくような散文も書くのか、とやや意外に思いながら読んだ。
2017/09/11
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