海を生きる民 (ポリネシアの謎)
海を生きる民 (ポリネシアの謎) / 感想・レビュー
サアベドラ
ヨーロッパ人による「発見」以来、長らく謎とされてきたポリネシアの人々のルーツが解き明かされていく過程を追ったポピュラー・ヒストリー。著者はハーヴァード・レビュー誌のエディターでノンフィクション作家。「未開の人々が計器もなしに遠洋航海を成功させたはずがない」という西欧人の偏見が、言語学や考古学、遺伝子研究などにより徐々に覆され、ついにポリネシア人伝来の航海術によって(厳密にはメラネシアの古老から伝わったものではあるが)遠洋航海を成功させ、祖先の偉業が証明される過程は感動的ですらある。
2022/06/21
Book shelf
舞台はポリネシア。アフリカで誕生した人類がアフリカを出て東南アジアへ達したのは理解できる。現在のフィリピンからオーストラリアへ渡ったのもまだ理解はできる。海があっても島が見えていれば渡ったのも分かる。本書はその先の世界の話だ。目視できない島へ行こうとしたのはなぜか。思考が西欧とは全く違う世界の話を知ることができる。怪しいと思っていた口承伝説に違う視点を与えてくれる本。人間てすごい。
2024/09/27
つみれ
参考文献は謝辞にちょっと言及があるだけでほぼ載ってないのであくまで読み物。「ポリネシアの歴史から見えてくるのは、……人々が重ねた会話の数々」なのだという著者、だからこその西洋人から見たポリネシアになる、良う出来た構成。ホクレア号のモデル、科博にあるよ。
2024/09/24
こうふく母
ノンフィクション作品で、聞き慣れない用語が出てきたり、読んでて、これ前にも出てきたけど何だっけ?を繰り返しながら読了。縄文人も船を操ったと見たこともあり、太平洋広範囲に住んでいるポリネシアンがどこから来てどう散らばっていったのか?を学術専門書を参考にしてまとめられている。興味のある人は一読の価値あり。
2022/09/30
しかおおう
ポリネシアの歴史を丁寧に紐解く。残念ながら表紙にあったモアイについてはあまり触れられず、どのように人々が広大な海の島々に移住していったのかと、航海術を探る箇所が多い。それはそれで面白かった。
2022/05/12
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