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21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学

21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学

21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学

作家
平川克美
出版社
ミシマ社
発売日
2018-01-29
ISBN
9784909394026
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21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学 / 感想・レビュー

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徒花

ちょいちょい内容が難しくなってくるところもあるけれど、本書全体のメッセージとしては「脱二者択一思考の勧め」だろうか。楕円というのは焦点がつ2つあり、両者を行き来しながらちょいどいい塩梅のところを見つけ出すのが、それこそ「ちょうどいい」生き方なのかもしれないと考えさせられる。お金至上主義はたしかに完全同意しかねるが、だからといって信用や有縁だけでも息が詰まりそうな気がする。世の中の問題で白黒はっきりつけるのは難しい。

2018/05/04

踊る猫

高橋源一郎や橋本治、あるいは内田樹に代表される「リベラル」な知識人の姿をこの本の中にも見出してしまった。資本主義や新自由主義から一歩降りて世の中を見渡して、俯瞰する形で経済を問い直す。とはいえスケールは良くも悪くもささやかで、カネに執着せずに生きていられている著者の余裕と諦観が読んでいて、適度にぬるい。読者としての私はこのぬるさに自足したいとも思わないのでもう少し理詰めで社会を捉えたいのだけれど、こうした論者が存在することは論壇の良心であるとも思う。不勉強にして花田清輝を読んでいないので読みたくさせられた

2019/08/08

けんとまん1007

円ではなく楕円であることの意味。そこに含まれるもの、重なるもの。生き方にも、哲学を持ちたい。

2019/06/07

Kikuyo

どちらかを選択しなければいけないという発想で現代人は硬直化している。 真円は中心がひとつ。楕円は焦点が2つ。対立した事象は同じひとつのあらわれで、反発しあいながら他方を必要としている。 現代人はあまりにもきれいに割りきれるものを好むということか。それゆえ考え方は硬直化し、どちらかを「選択しなければならない」思考に陥っている、結果として不具合が生じているということか。 暖かい生身の人間、腐っていく存在としての経済学。貨幣交換は遅延された等価交換。そして貨幣は劣化することのない腐らない商品。

2018/09/17

デビっちん

著者個人の体験と経済の話、文化人類学の話等、話があっちこっちに飛んでいるように感じました。サラッと1回読んだだけですと、著者が何が言いたくて何に気づいて欲しいかすぐには出てきませんでした。それでも数回回転して得たのは、周囲の関係を断ち切ったある1点で考えるのではなく、それぞれの点が持つ範囲の重なりや集合図で考えるのが良いということでした。そう考えることが、豊かな人間になるかことにつながるんだと思います。

2018/08/21

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