銀河鉄道の星
銀河鉄道の星 / 感想・レビュー
ポップ
「銀河鉄道の夜」「よだかの星」「双子の星」をミュージシャンの編者により、リライトではなくリミックス。音楽の手法でいうところの現代風にアレンジの結果、原文が持つ言葉のリズムはそのままに読みやすくなりました。全体的な印象は、よく見ると多角から丸型の眼鏡に代わって、表現が幾らか柔らかくなった感触でしょうか。「銀河鉄道の夜」は「おっかさん」を「お母さん」に統一、オノマトペ(しらしら、どかどか等)と括弧内「。」締めのほぼ据え置きは英断です。「よだかの星」は読む度「アフターダーク」を聴きたい。【イーハトーブ祭】
2019/09/17
ゆっきぃ
先日中村佑介展で流れていたアジカンの音楽をきっかけに、そろそろ積読本から解放しないと!と手をつけました(笑)宮沢賢治先生の「銀河鉄道の夜」「よだかの星」「双子の星」の3話をゴッチが再編成した1冊ですが、もちろん原作の雰囲気は壊さずに、現代の子供が読んでも理解しやすいように、滑らかな文章の流れになっていました。挿絵も「星の王子さま」を彷彿とさせてかわいいので、お子さんへのプレゼントにもいいと思います!
2022/09/17
マカロニ マカロン
個人の感想です:B+。アジカンのボーカルギター担当の後藤正文さんが現代語訳に再編集した『銀鉄』、『よだか』、『双子星』が収められている。あとがきで小学生でも読めるように「リミックスしようと」したとこの本の狙いを表明している。文字が大きく、ルビ率も高く、原作で漢字、かな、カタカナが不統一だったり、イタリア人の名前(ジョバンニ)なのに「おっかさん」と読んだりする違和感を見事に緩和していると思った。ストーリー展開には一切手を加えていないので、原典の持つ雰囲気は保たれていると思う。嫌う人もいるだろうが、私は好きだ
2023/09/15
まいぽん
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんによる『銀河鉄道の夜』のリミックス版。漢字にルビを振り、賢治独特の言葉づかいをわかりやすく言い換えてある。子どもたちに絵本と文芸書をつなぐような読書体験を渡したいという素晴らしい提案。おそれおのきつつ、ありったけの愛をもってリミックスした、と言っておられる通り、賢治の世界をできるだけ正確に伝えたいという思いを感じた。著名なミュージシャンである後藤さんの名前を表紙に見て、1人でも多くの人に手にとってほしいし、いつかは賢治の原作も読んでほしいな。
2019/02/18
鎌田一恵
私は読書の楽しみを知ったのは高校生になってから。つまり、読書好きがもちのろんで通る日本文学、何一つ読んでいない。そう、銀河鉄道の夜を読んだことがないのに勝手な改訂版を先に読んでしまった。
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