「問う」を学ぶ 答えなき時代の学問
「問う」を学ぶ 答えなき時代の学問 / 感想・レビュー
けんとまん1007
まさに、今の時代への警鐘。自分で問いを発する・見出すことをせず、安易に答えらしきものに飛びつく風潮。人が退化している部分だと思う。でも、まだまだ希望はあるからこその1冊。疑問を持ち、自分で考えることの地道な積み重ねしかない。最初の中村桂子さんの一文が強烈。最近の経済政策の考え方を、嫌いと一言。何故なら、人間性を無視しているからと。そのとおりだと思う。
2022/04/19
壱萬参仟縁
E図書館。聞き手:吉田満は戦艦大和で自分の死を目の当たりにした時に空虚さを感じた。残さないままに死んでいくことの虚しさを(078頁)。私は自分史チャンネルと自費出版か。。読書Mのレビューとか。。島薗先生:志は生きていく中で自分なりの幸せを求め、日々に希望を見出そうとしてきたこと(087頁)。辻先生:心身一体の病気。社会全体の問題と思っている。環境問題や生態系の危機は、人間の思考方法と営みが起こした。社会的、精神的な基盤が崩壊していく(097頁)。アリストテレスも経済を持続運営と考えた。地域で幸せに生きる
2022/08/16
ケイティ
「トイビト」という学ぶ人のためのポータルサイト創設者が、生きる、ジェンダー、社会、宗教、宇宙など、様々な専門家12名にインタビューしたもの。聞き手が等身大で、この手のインタビューで「その手前から聞いてほしい‥」ということを素朴にぶつけてくれる。大衆寄りのゆるい専門家でなく、本域での学者勢なので、純粋に各自の研究について語り優しく説いてくれる。共通して思うのは刷り込みや常識を「学びほどく」こと。いいとこ取りや痛み分けといってまとまりの良さでなく、マインドセットから立て直す、他者を知ることを痛切に感じた。
2022/08/11
Nobu A
21年初版。ネット上で繰り返し宣伝され、正解がない現代にコロナ禍でもあり、脊髄反射的に購入。出版会社代表が自ら12名の研究者にインタビュー。複数著者の良さは宝探しの感覚を味わえること。ハズレにはがっくりだけど。内田樹先生や野矢茂樹先生以外に初めて触れる話に興味津々。「分散型社会」を提唱している広井良典と「安定した帰属意識を持つ人にはルーツに興味を持たない」と考察している中村寛と「社会学の嚆矢」に触れている奥村隆が特に興味深い。それぞれの著書を読みたい。インタビュアーの質問も秀逸。トイビトの今後にも期待。
2022/10/16
かんがく
様々な学問の入口を見せてくれる良書。語り口も平易で、入門書としては最適。
2023/08/15
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