納戸のスナイパー (ネコノス文庫 キ 1-2)
納戸のスナイパー (ネコノス文庫 キ 1-2) / 感想・レビュー
Kanonlicht
100文字のSFが1ページに1篇ずつ、計200篇収録されている。100文字で独特な世界観を構築し、読者にわかりやすく状況を伝え、最後にオチまでつけるというのは、なかなかできるものではないと思う(この250文字ですらいつもまとめるのが難しいのに)。これだけ数が多いと中には似たパターンもあるにはあるけれど、おもわず唸ってしまうような秀逸な作品もあって、お気に入りの詩を見つけたような楽しさがある。一気に読んでしまわず、世界観を想像しながらちょっとずつ読むのがいいかも。
2023/06/05
新田新一
わずか100字の物語集。アイディアが冴えているもの、リリカルなもの、怖いものなどバラエティーに富んだ物語を楽しめます。100字であっても、大長編を凝縮した味わいを持つ作品もあって、短編小説の可能性を感じました。例えば、1話目は月が二つあることに気づく物語です。もしかしたら、ここは火星かと思っていると……。作者の想像力を読者が受け止めて、それをさらに広げていくことができます。一番好きなのは座布団の物語です。あらゆることができる座布団が存在します。空も飛べるし、山にも登れます。でも……。落ちの一文が絶妙です。
2024/09/22
マツユキ
のほほんとしているようで、恐ろしい北野作品なんですが、狸が絡むと、ほっとするような、より身近に感じるような気がします。次は、猫!
2023/05/21
ともりぶ
100文字小説が気になったので読んでみたが、この作家さんは狸が好きなのかしら。狸ネタはお約束なの?
2023/08/04
タキタカンセイ
ひとしずくの水滴を集めたような短文集。ひと粒ひと粒の中にオリジナルな世界がありオリジナルな狸がいてオリジナルな狐がいる。特に狸。「ショートショート」などという当たり前のネーミングはもったいない。詩とも言えるし絵とも言える。読者が決めれば良いのだと思います。
2023/07/02
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