マサリクとの対話: 哲人大統領の生涯と思想
マサリクとの対話: 哲人大統領の生涯と思想 / 感想・レビュー
Fumitaka
チェコスロヴァキア共和国初代大統領マサリクのインタビュー集である。「秩序、組織、規律、指導」(p. 103)を強調しつつ、一方、人間の「未熟さ」(p. 280)ゆえに、それが強要であってはならないと自制を呼びかける姿勢は、「超民主主義」を拒絶し「永遠の微調整」を民主主義に求めた『大衆の叛逆』のオルテガを思わせる。「民主主義」という理念には君主とかと違って生身の体がないことを考えると、マサリクが民主制を「神権政治」(p. 246)にも譬えているのは、政治理念のある種の本質を突いているのではなかろうか。
2023/01/21
ももんが
第一次世界大戦~帝国の崩壊そして建国という時代背景の中、初代大統領になったマサリクの言葉。広く深い教養と思考と人格に裏打ちされており、その言葉は現在・あるいは未来にも通じるものだと思います。時間をかけて味わう類の本。しかし、トルストイには呆れた。著者カレル・チャペック。
2019/08/08
ロピケ
年末にチェコのプラハ城についての番組を見て、マサリクの存在を知り、電撃を受けました。こんなのは、高校生の時のケマル・パシャ以来です。チェコ・スロヴァキアを独立に導いた、坂本龍馬的な活躍をした人。早速、番組で引用されていた本書を図書館で見つけてびっくり!著者はチャペック。哲人大統領だけあっって、哲学、政治、宗教などの思想部分は噛み含めるようにゆっくり読まないと、頭に入らないけれど、入れ甲斐がある。『わたしは英国王に給仕した』のあとがきで、フランス人女性と戯れる大統領は(多分)マサリク!とあったのが信じられな
2011/01/11
aoki
ゆっくりよんでいくと てつがくのれきしのながれをしるきっかけをてにできます しかしこのほんのろまんてきぴーくはだいいちじたいせんのあいだ かれのじっせんとこうどう ここはやすむときがおしいほど てつがくしゃとしてまたせいじかとして そのどちらをも
2012/08/06
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