チェスワフ・ミウォシュ詩集
チェスワフ・ミウォシュ詩集 / 感想・レビュー
吟遊
チェスワフ・ミウォシュの詩集を読む。リトアニアとポーランドにルーツをもつ。抽象的な表現のあいまに、ものすごく具体的な地名や河の名前が挙がる。そこがすごく好きだ。 戦時の東欧に青春を過ごし、亡命し、長く生きた。穏やかなことばで綴る、苦しみ。
2019/08/15
きゅー
ポーランドからアメリカへ亡命した詩人チェスワフ・ミウォシュ。彼は詩がもたらす自由を知っていた。もし彼が別の時代、別の国に生まれていれば、ポーランドの川や、丘、平原を叙情的に賛美したかもしれない。しかし、血で汚れ、骨がうず高くつまれた川、丘、平原を前にしてどうして単純に自然の美を称えることができようか。彼は時に”戦略”という言葉を用いて、詩によって過去を表現することの欺瞞を自嘲する。そして「人間の本当の敵は一般論」だといい、対象を抽象化、普遍化する作用を批判する。
2012/04/05
コーギー
若い頃の冷笑的な怒りや憧れや無力感。老いてからの諦めや執着や、希望でも絶望でもないなにか。 人を人として大切にしようとする言葉たち。
2020/05/12
ばん
私にとって非常に大事な詩集。
2015/12/29
あきこ
[私の忠実な言葉よ。/やはりこの私が、お前を/救わなくてはならぬのだろう。]
2012/10/03
感想・レビューをもっと見る