あれはだれの歌
あれはだれの歌 / 感想・レビュー
やすらぎ
自然と笑顔になれる4コマ漫画からはじまる。萎れた花に水を注げば愛される。夕暮れに一輪を見つめる瞳、睫毛の先には小さなひとしずく。ひとりの時間が多いけど、ひとりではない。詩とメルヘン創刊当時の詩画集。センチメンタルであり、希望、愛であり、太陽である。やなせたかしさんから生まれる世界は愉快で遊び心があるけど、微笑みながら捲っていると、ふと考えさせられ立ち止まり、振り返ることが多い。心が和んだ後に収録された、チリンの鈴。張り詰める緊張感、穏やかなはずの羊の首元で鈴が鳴り響く。その音色は愛情であり、憎悪でもある。
2024/02/03
anne@灯れ松明の火
『あさイチ』で宮﨑葵さんが紹介。この中の「えらくなっちゃいけない」という詩が好きなのだそうだ。やなせさんらしい詩だ。これを好きな葵さんも素敵だ。県内検索したら、隣市分館にあったので、予約。4コマ漫画、詩、イラスト、そして、『チリンの鈴』を収録。4コマ漫画は文字がなく、絵だけだがよくわかる。『チリン』は、以前、絵本を読んだが、こちらの方がより厳しく、辛い感じがした(絵本を読んで、日が経っているせいかも?) やなせさん、本当に素晴らしい方だったなぁ。
2015/11/16
りえこ
優しさや寂しさが胸の奥にじわじわしみてくる一冊。最後の物語「チリンの鈴」は壮絶。チリンの辛く孤独な一生に、生きることの厳しさを感じました。以下ネタバレ↓
2017/05/16
ヒラP@ehon.gohon
やなせたかしさんの4コマ漫画、詩がまとめられていて、心がやさしくなる作品集です。 「てのひらを太陽に」が楽譜とともに掲載されているのも、励まされているような感じがしました。 でも、そんなソフトな図書の後半に「チリンの鈴」という重い物語が加えられていることに、ちょっと違和感を覚えました。 親や仲間を殺された子ひつじが、憎いオオカミの弟子となって最後には復讐を果たすという物語。 しかし、そのためにやさしさも失ってしまったという結末。 やなせたかしさん、読者のやさしさを試しているのかな。
2017/09/19
休止中
県図書館本:宮崎あおいちゃんの偏愛する本ということで手にとってみました。詩とメルヘンの世界は、何十年も読んでいなかったので新鮮でした。年をとるにつれ、ピュアの心を失い、感受性が弱くなっているなと思いました。反省、反省、大反省 「夢の果て」も読んでみましょう。
2013/05/01
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