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男は美人の嘘が好き: ひかりと影の平家物語

男は美人の嘘が好き: ひかりと影の平家物語

男は美人の嘘が好き: ひかりと影の平家物語

作家
大塚ひかり
出版社
清流出版
発売日
1999-03-01
ISBN
9784916028549
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男は美人の嘘が好き: ひかりと影の平家物語 / 感想・レビュー

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ユウユウ

だいぶ前に読んだ記憶はあり、おそらく再読。平家物語の作者がおそらく男性で、女嫌いで、女性というものを都合よく構築したものが『平家物語』という視点で語られています。大塚ひかりさんらしいキレはまだ少し控えめですが。

2019/03/24

星落秋風五丈原

平家物語論。歌って踊れるトップアイドル、祇王と仏御前が出家したのは、清盛に捨てられたからではなく、彼等は人気絶頂で引退する芸能人の王道を選んだのだ。敵の首をねじきって捨ててんげりの怪力女武者、巴御前を色白美人と強弁するのはいかがなものか。日に焼けて筋肉もりもりだったら嫌なのか。横笛の悲恋を一方的な男のロマンで片付ける平家は何なのだ。ロマンの犠牲になった横笛もあの世でしらけているだろう。平家の道徳観はワイドショーと同質だという。

1999/06/12

よみ

系図、絶対あるはず!と期待してたら、素晴らしく分かりやすいのが付いてました。有り難い。巻末に年表があるのも最高。内容も面白いので、文句なしです。

2017/06/18

ず〜みん

図書館の本で読破。ブス(内外問わず)は物語の名脇役だ、と思う。そのブスが出て来ないのが平家物語。儚くて、受け身で、流されて滅んでいく女たち。誰と婚姻関係にあって、誰を産んで最期どうしたか、何回読んでも時子と徳子と滋子以外頭に入らない理由がよくわかった。なぜ女性たちが没個性か。それはブスの役割も、二枚目の役割も、全て『男性性』で完結しているから。たまに出典が危うい時があるけど大塚ひかりの無派閥な説の採用の仕方は面白いと思う。

2013/02/03

散歩いぬ

大河ドラマの平家は栄華を極めんとしている最中である。著者は平家物語における操作された女人像を読み解き、さんざんっぱら男性文学たる平家を批判しながらも、「滅びの文学」「鎮魂の物語」であり、現世でちまちまと苦労する私たちにとっては「希望の文学」であるという帰結で読者に安らぎを与えた。父系社会の道徳観については改めて思い当たることも多い。日本は武家が台頭してからの常識や倫理が今なお強く残っている。そういう気づきを得るのはほんのりと痛快だ。

2012/07/03

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