世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した: 島田裕巳の世界宗教史入門講義
世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した: 島田裕巳の世界宗教史入門講義 / 感想・レビュー
ta_chanko
帝国の成立と拡大の過程で世界宗教・普遍宗教が生まれ、帝国内の人々に広まった。帝国の統制や秩序維持のために、宗教が必要だった。アケメネス朝とゾロアスター教、マウリヤ朝と仏教、漢帝国と儒教、ローマ帝国とキリスト教、ビザンツ帝国とギリシア正教、アッバース朝とイスラームなどなど。しかし帝国が衰退し滅亡した後も、宗教は地域に根づき、長く人々の生活を規定する。地土着して変容したり、腐敗に対する改革がおこったり、原点回帰の運動がおこることも多々。科学が進歩した現代においても、宗教は衰退しつつも消滅することはない。
2023/06/09
紅咲文庫
著者が大学受験を控える娘へ講義した形。1講、2講と区切りよく進められるし年表や目次も充実している。宗教の教義についても学べるが、何よりも各宗教の姿勢や組織形態がどのように当時の情勢へ影響していったのか語られる。キリスト教が作り上げた階層型組織。一神教であるユダヤ教やイスラム教に存在する経典。宗教は帝国の拡大に乗って広がり、もしくは拡大を後押しした。帝国が滅びたあとも宗教はその地に残る。インドには歴史書がなくブッダの生涯についても推測しかできないとは知らなかった。
2023/05/10
kazu4
宗教を理解する上でとても参考になった。 高校時代の歴史の中ではなかなか学べなかった点が多く、目からウロコであった❗️
2023/10/04
乱読家 護る会支持!
科学の進歩により、「死後の世界」を純粋に信じれなった現代を生きる我々。 しかし、少し前の世代の人達にとって、死は死後の世界の入り口であり、死んだ後の幸せも考えて生きていた。 この世の成り立ちと死後の世界を解く宗教世界は、現実世界の延長線上にあり、神仏に嫌われることは死後の絶望を意味し、それぞれの宗教の定めは絶対的であった。 ゆえに宗教は、経済や文化よりもはるかに社会への影響が大きかった。 歴史の教科書では宗教からの影響はあまり語られていないが、本来は宗教史は世界史と一体で学ばないといけないこと。
2023/08/19
bonjin
世界史を紐解く鍵は宗教にあるーー。歴史上のエポックメイキングを宗教学を通して解説する、世界史の入門書的一冊。
2023/07/10
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