六本木心中 (National Novels)
六本木心中 (National Novels) / 感想・レビュー
はんげつ
六本木心中、純愛碑、向島心中、鏡のない部屋、銀座心中。このよだれが出てくる題名のラインナップ見て……(「○○心中」、大好きなんですよね)。ミステリの書き方をしてはいるけど、恋愛小説の方に重きを置いている。さらにいえば、恋よりも愛を描くことへの比重が大きい。収録作すべてが心中を扱っていることから、死というフィルターを通して見える領域にこそ深遠なる男女の愛は宿るということを書きたかったのではないか。笹沢流の“愛小説”、堪能しました。
2019/06/24
kidatarou56
男女の心中にまつわるホワイダニット短編集 都会的で暗くてニヒル=かっこいいテイスト 六本木心中…当時の六本木の風俗描写が興味深い ニヒルで孤独な若者の若者の心のふれあいが現代的 純愛碑…すれ違いと反転。皮肉なオチが良い 向島心中…花柳界の風俗描写が興味深く、それが動機の意外性とうまく結びついている。 鏡のない部屋、銀座心中は自分的にはいまいち。
2012/11/18
コマンドー者
笹沢氏の初期短編集で代表短編集。本格推理というよりは男女の人間関係からのサスペンスを主体にした読み応えのある作品が揃っている。
2022/12/24
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