早稲田文学5
早稲田文学5 / 感想・レビュー
harass
ネットの蔵書検索では無いはずだったが図書館現地で確認すると見つけたので借りる。翌年芥川賞を受賞する、早稲田文学新人賞、黒田夏子「abさんご」全文と蓮實重彦の評など豊富。蓮實の話では手書きの横書き原稿が届き内容を読んでさらに驚愕と。自分の狙いはロブ=グリエ「もどってきた鏡」。彼の自伝的小説で、小説を書き出したころや家族などを彼独特の書き方で描く。バルトの思い出話など。40ページの抄訳で途中で終わる。自伝的内容のはずだが、唐突に架空?の人物の話がはじまってしまう。完全版は出るのかなあ…… でないだろうなあ……
2017/06/02
niaruni
話題の「abさんご」が読みたくて購入。周囲で読んだ人たちの評判がすこぶるかんばしくなくて、そこまで言われる作品とは、と思って読んでみたけれど…いやあ、おもしろい。固有名詞や代名詞を排除されていることで、ひとつのものを構成する要素のどの部分に光が当たっているのかがよくわかる。そうか、こういう場面ではこの人物のこの部分に感応しているのだということが、明らかになる。その分、伝わってくるイメージが鋭利で、なんだか詩を読んでいるような気がするのはたぶんそこに理由があるのかも。日本語って豊かだ…
2013/02/03
崎本 智(6)
「abさんご」を読みました。めくるめくひらがなの換喩的世界。固有名詞を避けながら、固有の記憶と時間をたどるという矛盾みちた小説世界。
2012/11/04
timeturner
『abさんご』(黒田夏子)ひらがなが多い文章は読者に読み流しを許さず、丁寧に読むことを強要すると同時に、そうして読むに価する文章を書くことを作者に強要するわけで、なるほど手練れの作とは思ったけれど、個人的な怨念を薄紙に包んで見せられるようないやーな気分になる話。『スタッキング可能』(松田青子)「うん、私、好きな人がブログやってるだけでやだ。えらそうに映画とか本の感想書いてると思っただけで鳥肌がたつ」という台詞にぎょぎょっ。『クィシ』(タチヤーナ・トルスタヤ)これは面白い! アポカリプス後の世界に生きる人類
2013/02/09
まゆぼー
『早稲田文学』は文芸誌にしては重いっ(物理的に)。
2013/02/07
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