ユーコン漂流 (mont‐bell BOOKS)
ユーコン漂流 (mont‐bell BOOKS) / 感想・レビュー
ともブン
モンベルの会報誌で訃報を知り追悼の意を込めて。ユーコン川を三度の夏を経て下り切った漂流記、初めの夏はカヌー犬ガクは椎名誠家でお留守番。白黒写真からも川の雄大さが窺い知れる。2年目からはガクが参戦。クマや蚊との攻防や悪天候などの苦難を経ながら、ふたりの関係が次第に主従関係から対等へと変わってゆく様がよい。知佑さんがもつ文学の知識やハモニカの味付けが旅をより色深く彩る。逆差別や資本主義の影響など考えさせられる箇所も。 良書を遺してくださり感謝、合掌。
2022/06/14
sorriso
昔、夢中になって読んだなあ。久しぶりに図書館で見つけて読んだら、やはりいい。いまは、荒野より緑に惹かれるけれど。
2024/05/09
Megumi Nosaka
まず一言、いい本だった。 自分の欲望にまっすぐに旅する野田さんの才能。 旅の中で感じる現代社会への(ほどよい)問題提起。 くどすぎず、あっさり過ぎない書きぶりも気持ちよく、あっという間に読了してしまった。 印象に残った言葉はFullLife、身体の隅々まで能力を発揮させている状況。 椎名誠・夢枕獏・野田知佑の三氏で一つの文化圏が出来る気がするけど、3者の対談集とかないのかなぁ
2022/08/30
Tab
読み終わるのにずいぶん時間かかった。こんな日々をつづけてたら、もう日常には戻れないだろうな。理解ある奥さんじゃなきゃ難しそう…と思っていたら、どうやら離婚されている様子。そりゃそうだ。自分がこんな生活をしたいかというと、間違いなくしたくない。自分で狩ってさばくなんてできないし、蚊の襲来にも耐えられないや。先住民の方々との触れ合いや、同じパドラーとのやり取りは心温まるけれど、30年前の話だから、いまはずいぶん変わってしまってるんだろうな。
2020/09/03
感想・レビューをもっと見る