草獅子 特集:カフカ
草獅子 特集:カフカ / 感想・レビュー
東京湾
「カフカとは対話せざりき若ければそれだけで虹それだけで毒」東京の書店『双子のライオン堂』発の文芸誌。街の本屋さんによる文芸誌という挑戦を面白いと思い手にとった。何より特集されるのはカフカである。そして その内容の充実っぷりに驚かされた。カフカを著作からだけでなく、国籍や言語や手紙など多角的な視点で捉え直し、「訴訟」の新訳や親友・ブロートの小説を収録、そして数多の関連書籍紹介と、並々ならぬ情熱が注がれているのが伝わってくる。エッセイや文芸創作も同様に面白い。文学に新風を吹き込む素晴らしい試みだと感じた。
2019/06/03
タカラ~ム
東京・赤坂にある小さな書店〈双子のライオン堂〉が発刊した文芸誌が本書です。創刊号の特集は「終末、あるいは始まりとしてのカフカ」。私が面白く読んだのは頭木弘樹さんの「マックス・ブロート礼賛」でした。〈双子のライオン堂〉は書店としても特長的で魅力的なお店ですが、この文芸誌も読み応えがあって良かったです。年末にはリニューアル版の第2号が刊行予定とのこと。第2号は宮沢賢治を特集するそうです。次号にも期待しています。
2017/09/09
夏みかん
本屋さんが作った文芸誌ということで面白そうだなと手に取ったのですが、読みごたえがあって、期待を裏切らない良い本でした。テーマが「カフカ」なことにも好感が持てました。手紙魔でストーカー気質だったなんて、作品に負けず劣らずめまいがしそうな人物で驚きました。次回の「宮沢賢治」にも期待しています。
2017/06/16
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