MC論 - 昭和レジェンドから令和新世代まで「仕切り屋」の本懐 -
「MC論 - 昭和レジェンドから令和新世代まで「仕切り屋」の本懐 -」のおすすめレビュー
黒柳徹子はMC界の鹿島建設、関ジャニ∞村上信五は岐阜羽島駅!? 名MCを、古舘伊知郎が分析!
『MC論昭和レジェンドから令和新時代まで 「仕切り屋」の本懐』(古舘伊知郎/ワニブックス) 古舘伊知郎は“面倒臭い人”である。目の前で起こったことを独特な形容と言い回しで表現した上に言葉を重ねに重ねて、過激に、過剰にしゃべり続けるのが「古舘節」だ。この手法が生まれた1980年代のプロレス中継では古参ファンから「うるさい!」と言われ、当時所属していたテレビ朝日のアナウンス部長に叱られながらも、自分の中から湧き出てくる言葉を信じて無視し、自身のスタイルを確立したという。それは後に担当した1990年代のF1グランプリの中継でも炸裂。こちらも古参のファンから「うるさい!」と言われながら、頑なに自身のスタイルを貫いた。 若い方は2004年から2016年まで出演していた『報道ステーション』での落ち着いた雰囲気のメインキャスターであった古舘氏しかご存じないかもしれない。しかし古舘氏の本当の面白さは、過剰さや面倒臭さにあるのだ。何か事が起きて「お~~~~~っと!」という感情の迸りとともに飛び出したのは「掟破りの逆サソリ」「名勝負数え唄」「一人民族大移動」「四次元殺法」「音速の貴公子」「…
2021/9/30
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