「逃げる場所や喋れる相手がいることを知ってほしい」『「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~』菊池真理子さんインタビュー
撮影:深野未季(文藝春秋) これまでに、アルコール依存症の実父と家庭の問題を描いた『酔うと化け物になる父がつらい』や、毒親育ちの人たちの体験談『毒親サバイバル』、自身が常々感じている生きづらさを綴った『生きやすい』、依存症について取材をした『依存症ってなんですか?』など、様々な生きづらさを漫画を通して発信してきた菊池真理子さんが、10月6日に『「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~』(文藝春秋)を上梓。本書では、自身を含む7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事を描いている。発売前に菊池さんに心境を伺った。 (取材・文=成田全(ナリタタモツ)) 『「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~』(菊池真理子/文藝春秋) これまで世間もマスコミも「宗教2世の問題はなかったこと」にしてきた ──『「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~』はどんなきっかけで描かれたのでしょう。 菊池真理子さん(以下、菊池):私自身が宗教2世で、大人になってから自分自身の生きづらさには宗教が関わっていたということに気づいて、同じ宗教2世の人と会って話をしていたところ…