團十郎の妻、海老蔵の母として。歌舞伎役者に寄り添い続ける人生【堀越希実子さんインタビュー】
かわいらしい紅白のおまんじゅうの写真が印象的な『成田屋のおくりもの』(マガジンハウス)。著者は、歌舞伎役者の十二代目市川團十郎の妻であり海老蔵の母である、堀越希実子さん。おまんじゅうは、孫の勸玄くんの初お目見得の際に配られたとらやのもの。人を笑顔にするおくりものに感謝の気持ちを添えて、じっくりとご縁をつないできた希実子さん。本書は23歳で梨園に飛び込み、夫や息子を舞台裏で支えてきた希実子さんの半生から、團十郎さんとふたりで築き上げてきた成田屋の暮らしや思い出の品々、実践してきた小さな心づくしまで語られています。ご自宅にうかがい稽古部屋でお話をお聞きしました。 老舗の和菓子店の紅白のおまんじゅうはお赤飯とともに関係者に配られたそう(2015年11月) ■自分の心と身体を整える歌舞伎役者の流儀 ――私たちは舞台の上のきらびやかな歌舞伎役者さんしか知りませんが、海老蔵さんのブログを見ていると、朝はトレーニングから始まり朝食はいつも決まったメニュー。そのストイックさに、アスリートのような印象を受けます。 自分がやっているわけではないからわからないですけれども、やはり舞…