浅田次郎×市毛良枝 『完本 神坐す山の物語』出版記念対談! 山を熟知するふたりが語る山の魅力、そして自然と人間の関わり方
![浅田次郎×市毛良枝 『完本 神坐す山の物語』出版記念対談! 山を熟知するふたりが語る山の魅力、そして自然と人間の関わり方](https://develop.ddnavi.com/uploads/2024/07/asada_ichige_taidan_main-273x208.jpg)
登山が大好きで日本のみならず外国の峻峰にも挑戦してきた俳優の市毛良枝さんと、山の神官の末裔という自身のルーツに由来する物語を描いてきた浅田次郎さん。山の自然、そして神秘を熟知するお二人が語る「神坐す」山の魅力とは。 (取材・文=門賀美央子撮影=山口宏之) 浅田:市毛さんは僕の兄と昔からのお知り合いで、登山に関する本も出されているので、今回『神坐す山の物語』の完本版を出すにあたってはぜひお話をさせてもらいなさいと兄から言われ、本日こうしてお時間をいただきました。ありがとうございます。 市毛:とんでもない。『神坐す山の物語』は文庫版ですでに読んでおりましたが、今回の完本版を拝読して、改めて山というものをこんなに美しく書いてくださったことをありがたく思いました。物語は神秘的で、ドキドキしましたし。 浅田:ありがとうございます。 市毛:以前、「自分たち人間は山の中では住まわせてもらっているだけ、遊ばせてもらっているだけ」というようなことをお書きになっていらっしゃったかと思うのですが、それはもう私が自著で言いたかったことの全てなんです。山に限らず、都会であれな…