『嫌いなら呼ぶなよ』(綿矢りさ/河出書房新社) コロナ禍という異質な時間は、私たちの脳みそを確実に狂わせたと思う。未知のウイルスに怯え、他人との接触を避け、家の…
文芸・カルチャー
2023/3/28
『切願 自選ミステリー短編集』(長岡弘樹/双葉文庫) どっしりとした重厚な長編ミステリーもいいが、技巧の光る短編ミステリーで「そうきたか!」の驚きを味わいたい。そ…
文芸・カルチャー
2023/3/23
『天国からの宅配便あの人からの贈り物』(柊 サナカ/双葉社) 命の灯火が消えかけたそのときに、人が思い出すのは身近な家族や友達ばかりではない。遠い過去に別れてしま…
文芸・カルチャー
2023/3/2
『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』(大白小蟹/リイド社) 「同棲していた恋人が自分に愛想を尽かして家を出て行ってしまった。するとストーブが突然話しかけてきて、…
マンガ
2023/1/31
『ある愛の寓話』(村山由佳/文藝春秋) 1993年、『天使の卵エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞し、作家としてデビューした村山由佳氏が、今年デビュー30年…
文芸・カルチャー
2023/1/31
『秋の牢獄』(恒川光太郎/KADOKAWA) 吹き抜ける風が冷たくなり、すっかり秋めいてくるこの時期、毎年、手に取りたくなる小説がある。それが、ちょっぴりゾクっとする短…
文芸・カルチャー
2022/11/11
『夕闇通り商店街 コハク妖菓子店』(栗栖ひよ子/ポプラ社) うまくいかない日常を生き抜くために、私たちには甘いものが必要だ。口の中に放り込むだけで、気分が前向きに…
文芸・カルチャー
2022/6/2
『卒業 桜舞う春に、また君と』(汐見夏衛、丸井とまと、河野美姫、水葉直人/スターツ出版) 春は心がざわつく季節だ。出会いと別れが重なるだけではない。木々が芽吹き、…
文芸・カルチャー
2022/4/20
本屋大賞2022ノミネート! 誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作短編集。著者の一穂ミチ氏の創作の裏側に迫るインタビューをお届けします。 …
文芸・カルチャー
2022/1/24
本屋大賞2022ノミネート! 『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー以来、多数の作品を書き続けてきた一穂ミチ氏による、誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描…
文芸・カルチャー
2022/1/24
『ステイホームの密室殺人1 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー』(織守きょうや、北山猛邦、斜線堂有紀、津田彷徨、渡辺浩弐/星海社) 新型コロナウイルスは、私た…
文芸・カルチャー
2020/9/6
『丸の内魔法少女ミラクリーナ』(村田沙耶香/KADOKAWA) 村田沙耶香さんの短編集『丸の内魔法少女ミラクリーナ』(KADOKAWA)は、時間があるときに読むことをおすすめし…
文芸・カルチャー
2020/4/20
『堕地獄仏法/公共伏魔殿』(筒井康隆/竹書房) この本は、猛毒だ。「危険」と注意喚起しても良いくらいだ。ドキッとしてしまうような皮肉とユーモア。その刺激がいつの間…
文芸・カルチャー
2020/4/17
本日発売の「文庫本」の内容をいち早く紹介! サイズが小さいので移動などの持ち運びにも便利で、値段も手ごろに入手できるのが文庫本の魅力。読み逃していた“人気作品”を…
文芸・カルチャー
2020/4/17
本日発売の「文庫本」の内容をいち早く紹介! サイズが小さいので移動などの持ち運びにも便利で、値段も手ごろに入手できるのが文庫本の魅力。読み逃していた“人気作品”を…
文芸・カルチャー
2020/4/8
『木になった亜沙』(今村夏子/文藝春秋) 芥川賞作家・今村夏子さんの小説は、いつも不穏な気配に満ちている。文章から想起される情景がいつ反転するのか、信じている世…
文芸・カルチャー
2020/3/27
『今日も町の隅で』(小野寺史宜/KADOKAWA) 小野寺史宜さんの書く小説はすべて、同じ地平で繋がっている。出てくる土地の名前が単に共通しているから、ではない。同じ電…
文芸・カルチャー
2020/3/1
『息吹』(テッド・チャン:著、大森望:訳/早川書房) 『息吹』は、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、英国SF協会賞、星雲賞など国内外の名だたる賞を次々と受賞し、“現代SF界最高…
文芸・カルチャー
2020/2/29
『トイレで読む、トイレのためのトイレ小説ふた巻きめ』(著:雹月あさみ/イラスト:ヨシタケシンスケ/KADOKAWA) 令和2年も始まり、みなさんトイレ生活をエンジョイして…
文芸・カルチャー
2020/1/31
『占(うら)』(木内昇/新潮社) 心に大きな悩みをかかえ途方に暮れたとき、人は時として、「占い」の虜になってしまう。暗闇で見つけた一筋の光にすがるように。 時代譚…
文芸・カルチャー
2020/1/25
『なないろ』(夏樹玲奈/新潮社) 旅行を趣味にしているので、時間が空けばいろいろな土地に行く。憧れていた夜の砂漠も歩いたし、地雷が埋まる土地にも行った。観光客向…
文芸・カルチャー
2020/1/18
『スケアリーストーリーズ 怖い本1 いばりんぼうをつかまえた』(アルビン・シュワルツ:編、関麻衣子:訳、カワズミ:絵/岩崎書店) 「ぎゃあああああっ!」とおびえなが…
文芸・カルチャー
2020/1/15
『深淵の怪物』(木江恭/双葉社) 大沢在昌、本多孝好、永井するみ、湊かなえを輩出したミステリーに特化した新人文学賞の最高峰、小説推理新人賞。第39回の同賞で応募作2…
文芸・カルチャー
2019/12/28
『歩道橋シネマ』(恩田陸/新潮社) 夕暮れだろうか、それとも夜明けか。ひんやりとした建築物の合間からのぞく鮮やかな空の装丁が美しい『歩道橋シネマ』(恩田陸/新潮社…
文芸・カルチャー
2019/12/28
『赤い部屋異聞』(法月綸太郎/KADOKAWA) 心がザワついて眠れない夜は、身の毛のよだつようなミステリーを読みたい。恐ろしさに眠れなくなってしまうのは百も承知。だが…
文芸・カルチャー
2019/12/23
『茶匠と探偵』(アリエット・ド・ボダール:著、大島 豊:訳/竹書房) この出版を、首を長くして待っていたSFファンは多かったのではないだろうか。 11月末に刊行された…
文芸・カルチャー
2019/12/23
『みちづれの猫』(唯川恵/集英社) 猫、というのは不思議な存在だ。気まぐれで、ときに冷たさも感じてしまうほど愛想がないが、なぜか一緒にいるだけで心が安らぐ。辛い…
文芸・カルチャー
2019/12/21
『生命式』(村田沙耶香/河出書房新社) 決してグロテスクなシーンはない。猟奇的なシーンもない。描かれているのは、ある世界を生きる人々の日常だけだ。大事件や大波乱…
文芸・カルチャー
2019/11/15
『アネモネの姉妹 リコリスの兄弟』(古内一絵/キノブックス) 「兄弟姉妹に一度でも仄暗い感情を抱いたことのあるあなたへ」 これは『アネモネの姉妹 リコリスの兄弟』(…
文芸・カルチャー
2019/10/12
キングダム 74
【推しの子】 16
ブルーロック(32)